振り子が紡ぎ出す幾何学模様の物語
地球の自転を利用した知的インテリア
ユニークな玩具が集まり、見た目に楽しくも美しいネフの作品の中でもひときわ異彩を放つのがこの「ペンデル」です。そのシルエットは玩具というよりも、むしろインテリア。 「『ペンデル』は大人のための“インテリア”として部屋の雰囲気を高めます」とはネフのオーナー、クルト・ネフ氏の言葉。
受け皿の上には熱してから乾燥させるというこだわりから生み出された、直径0.08〜0.2mmという微細な「クオーツ・サンド」を敷き詰め、専用の地ならし用の部品で平らにならします。その上に振り子の高さを調節して設置し、軽く揺らしてやればたちまちゆったりとした時間が流れ出します。
テコの原理を応用した振り子は細やかな砂の上をゆっくりと長い時間をかけ、縦横無尽に方向を変えて揺れ続けます。そして振り子の先は地球の自転の影響を受けて、少しずつ、着実に不思議な幾何学模様を描き出します。それはまるで私たちの想像を超えた物語を紡ぎ出しているよう。ペンデルは私たちに静かな、それでいて確実な時間の流れを感じさせます。「ペンデル」とは振り子(pendulum)の意味。砂に物語を描き出す語り部の役割を担った振り子を表しています。
英語でthe swing of the pendulum.といえば文字通り「振り子の動き」のほかに「世論の揺れ」という意味合いも持っています。「ペンデル」の揺れは逆に、めまぐるしく変化する世界に順応しようと躍起になっている私たちに、どこかに置いてきてしまった贅沢な時間の使い方を思い出させてくれるのかもしれません。 「じっと見ていても飽きることがなく、とてもゆったりした気分になります」とデザインを担当した工場長のユルグ・ネフ氏がいうように、何も考えずに、見ることで癒される、そんな大人のための知的な玩具を、インテリアの一つとしてあなたの部屋に飾ってみてはいかがでしょう。




